2001/9/21

20:00 彼は、宮崎空港に到着した
車椅子で笑顔でやって来た!  久し振りの再会である
天気があまりよくない!明日は、潜れないかもしれない不安!でも、心配してもしょうがないので美味しいものを食べに行こう
車椅子を車に積み込んで出発!!
1週間前からボクの悩みは、何処へ食べに行こうかだった。
宮崎の居酒屋は、車椅子で食事、トイレを使用できる所が少ないのである。
最近では、障害者用のトイレが設置され始めたが食事までとなると……
もっとバリアフリーを実現させて欲しいものだ
大塚町にある『稲穂』と言うお店は、バリアフリーが行き届いている
車椅子でテーブルにもトイレにも行けるのだ。
実は、前回、山崎氏を紹介してくれた黒木氏が探して僕らを招待してくれたのです。
食事も美味しくいただき有り難うございました。
宿泊は、オーシャン45のハンディキャップルーム
僕も中まで入れてもらった
(至れり尽せりお風呂もトイレも車椅子で行けて最高だ)と山崎氏

実は、宮崎の宿泊施設は、車椅子で泊まれるようなホテルも少ないのが現状です。
観光宮崎がこれじゃあね!!

 

 















9/22

天気は、晴れ北東の風が非常に強い白波も見える波も3m
でもうねりが少なく風が強いだけなので大島の西側に行けば潜れるはずだ!
私は、クルーザーだったら大丈夫!と判断し、1本だけでも、潜ってもらうことにした。
UMKの取材も同行してもらうことに!
山崎さんは、車の後ろで着替えられる
でも、私の不安は、グリートの船だったら前回使っているので簡単に乗れるのですが…クルーザーは初めてなのでどうして乗ってもらおう?
でも彼は、スロープを降りて行き身体が浮く所まで入っていければ泳いで船まで行きステップより押し上げてもらえれば乗れるとのこと
彼も、クルーザータイプは初めてだったらしくチャレンジしてみるとのことだった
僕が、ちょっとアシストが遅れてしまった。すると、僕が到着した時、山崎氏が頭から血を流していた。あまり勢い良く引き上げた為ステップ取付金具で打ったらしいたいしたこと無くて良かった   ホッ

やっと出港だ!港を出ると海は大荒れでもさすがクルーザーは波を切って進む
あっという間にポイントに到着でも風が強くアンカーリングもままならない。
水中は透明度も5mぐらい早速エントリー準備
山崎さんは、背もたれが無いと座れない為、マスク、スノーケル、フィン、ウエイトを付け海に飛び込むBC『タンク、レギュレター』は水面で装着
海には入ると健常者と何ら変わりは無いのである。
ただ違うのは、足が使えないので手で進まなければならないということだけ
山崎さんは、MX−10をBCにとりつけて写真も写す。
透明度が悪いのでエビ、カニを中心に見てもらった。
山崎さんは、マクロと標準を使って撮影していた
50分のダイビング!今日は、残念だけど1ダイブだけにした
明日はどうしょう!
せっかく来てもらったのにどうしても潜らせてあげたい〜〜〜
そこで潜れるところを探す。
もう佐多岬まで行くしかない
ヨシ決めた明日は、6:00出発だ

 

 





















9/23 天気 晴れ 風 北東

 6:00 僕は、オーシャン45のフロントにいた
5分たっても、山崎さんが降りてこない??電話してみると  「福田さんどうしたんですか1時間早いですよ」とのこと
「もう6:00過ぎましたよ!」というと(えっ)彼は時計のセットを間違えていたらしい
慌てて降りてくる
実は、他の参加者も遅刻だったのだ
今日の参加者は、荒木君、井上君、児玉さんの3名
6:30に出発の準備が完了した
佐多岬への工程は、宮崎(グリート)から都城市それから、鹿屋市に出て大根占町をとおり
佐多町の伊座敷へ約3時間だ
車椅子の山崎さんにはきついだろうなあと思い聞いてみると
「何時もホームグランドの伊豆に行く時は、もっと早いし時間も同じぐらいかかるので 全然苦にならないですよ!」とのことでした。

9:30に、佐多町に有るダイビングショップ リバティに到着
宮崎に比べると、北東の風はあるものの透明度も良さそうだ
早々に準備にとりかかる でも少し問題が、ここでは、ビーチダイビングとボートダイビングが出来るのですが、せっかく来たのでボートダビングをすることに。

でも船に乗るのに砂浜を移動しなければならない、当然車椅子が砂浜では使えないのです
そこで、全員でサポートをし、船まで移動したあとボートに乗りこむ
さあ出発!!

ポイントへは5分で到着
あまり流れも無いようだ!エントリーすると透明度は15mぐらいありビデオ撮影も出来そうだ。
ここで見られる魚は、サザナミヤッコ、タテジマキンチャクダイ、クマノミ、イサキの群
マクロ物になると、オキナワベニハゼ、ゼブラガニなど
山崎さんは、僕らより水中を動き回っていた。本当に手が足の代わりをしている
エアーの消費も僕らと同じで後半は、流れも出てきたのに楽勝 GOOD DIVE!
ボートにエキジットする時が難しかったぐらいで、一緒に来た人たちのアシストでまったく問題無かった

一度、港に帰り昼食
自分達で焼きそばを作り食べる 私の味付けなので???

さあ、午後のダイビングは、漁礁に行く事になった
ここのポイントは、水深が、25m〜27mぐらいの砂浜に四角い漁礁があるときに流れがあるため速すぎる時には潜れない!透明度は、20mぐらいある。
漁礁には、ソフトコーラルがびっしりと付いている
魚は、イサキの群、キンギョハナダイの群、ミノガサゴ、コロダイ、イシダイ、アカオビハナダイ、ウミタケスケロクハゼ、などとても賑やか!
山崎さんは、ここでも自由に写真を撮っている。ここは深いので、ダイブタイム25分にする。
エキジットの際は、5mで3分の安全停止をして浮上する
満足のダイビング゙でした。
着替えを済ませ宮崎までの3時間の帰路につく
でも東京の人たちは、毎週こんなことをしているのかと思うと…・
宮崎の人は恵まれているなあと実感した。
帰りに、全員で山崎さんの好きな地鶏のもも焼きを食べに行き今回のツアーを締めくくった。

 

 

 















ツアー後記

宮崎では、まだまだ車椅子やハンディを持たれている人がダイビングをする機会に恵まれません!外にも出かけない人たちが多いといわれています。それが現実です。
でも、もっといろんな形で僕も協力が出来たらと思っています。
これを読んで興味を抱いた方は連絡ください。
一緒に、バリアフリーの海を楽しみましょう!
行政の方にお願いなのですが、もっとダイビングが出来る施設を造って欲しいのです。
ダイビング用プールなど出来て、ダイビングが出来るようになると絶対違う世界が見えると思います。僕も身障者や、健常者が一緒に訓練できる施設が出来るように努力していきます。

今回サポートしてもらった人たち
田原さん ひばり野さん 中村さん 児玉さん 
荒木さん 井上さん 宮本さん リバティの先生 上村さん
有り難うございました。 また一緒にお願いします。
山崎さんまた来てくださいネ
お待ちしております。


彼は、ボストンの大学留学中に、校舎の窓から落ち脊髄損傷し車椅子の生活を強いられるようになったでもこの頃覚えたスクーバダイビングを今でも楽しんでいる。
彼は、バルセロナ五輪で6位入賞する実力の有るスイマー
それに、彼は、日本で初めてであろう車椅子に乗ったダイブマスターでもあるのだ
彼の来県は、UMKニュース、タウン宮崎、でも取り上げてもらった。

山崎氏によると、アメリカでは、ダイビングをリハビリにとり入れるなどして障害者の社会復帰を目指しているとか
海は、無重力の為、足が動かなくても立つ事が出来るのだとか 僕らには想像も出来ない
彼と話をしていると、あっという間に時間が過ぎていく
もっと宮崎の人達にも海を楽しんで欲しいものですね!

 
     
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