今年話題沸騰のピグミーシーホース
全国のガイドダイバーたちにとって、最も感心があるであろう・・・
ピグミー探しをしたある日のダイビングの日記です。


7月20日天候くもり、水温24℃、透明度6〜7m、ポイント名:秘密ポイント

昨晩は飲み過ぎ・・・あまり気分もすぐれず・・・
お客様は1名、マンツーマンでのガイドだっ!!

「ピグミーシーホース」
宮崎の海を探しつづけて半年、ピグミーが住んでいると言われる「ヤギ」(メェ〜メェ〜と鳴くヤギじゃないよ(笑))を、およそ300本以上探している。
宮崎にはやっぱりいなかったか・・・本当にもうあきらめていた。


今日は気心が知れたお客様だし、彼もデジカメを持ってるし・・・ということで、私もカメラを持って潜ろう!!ということになった。
エントリーすると、まぁまぁの透明度。少しずつ水深を下げて行くと、ミノカサゴ、イソギンチャクカクレエビ、モンハナシャコ(写真はフォトギャラリーパート3をご覧下さい)などいつもの人気者たちが歓迎してくれる。

私は潜る前、「今日この場所『ヤギ』を探してピグミーを見付けられなかったら、もうこのポイントで探すのはやめよう」と心に決めていた。
まず1本目・・・何も見つからない。2本目もダメ。3本目、んん〜〜やっぱダメだ・・・と移動しようとした時、枝の先が「ユラッ」と動いたように見えた。
「もしかして・・・」心臓の音がドクドクっとき越えてくる。エアーがゴボゴボとレギュレターから出ていく。
「落ちつけ、落ちつけ!」
よ〜く見てみる。やぱり枝か?
反対側に回りこんで見てみる。・・・すると、枝に「黒い目」が付いているではないか!!


「やった〜!やった〜!ピグミーだぁ〜〜〜!!」


水中で叫んでいた。
お客さんもビックリしてすっとんで来た。 水中でボコボコと叫ぶが、わかるはずもない。
お客様に見せてあげるが、よくわからない様子だった。
浮上後に説明して差し上げたら、感動していた。
たぶん、九州初のピグミー発見の現場にいらっしゃったことになるはずだ。 超ラッキーな人である!!(オレなんか半年もかかったのになぁ〜)
他にも探してみると、もう1匹見つかった。「ペア??」

おっと!写真写真!!
今日は105mmマクロで撮影開始。
なかなか正面を向いてくれない。
取りあえず驚かさないように慎重に・・・。 何カットも撮影した。あっ、そうだ!ここは水深25mもあるんだった(汗) お客さま大丈夫かな?

エアチェックをすると、まだ100kg/cm2くらい残っていた。
「では水深を上げて行きますよ〜〜」

後ろ髪を引かれながらも、ピグミーを発見した場所を離れていった。
「また来るね〜〜!!」

浮上を開始すると、クビアカハゼのペア、それにテッポウエビまで出ているぞ〜。「パチリ!」
更に浮上して安全停止に入ると、船のアンカーロープに何かがぶら下がっている。
ナンじゃコリャ〜〜?
よーく見ると、 一昨日家出をして捜索願いを出していたオオモンイザリウオの「ゴロー」だっ!!
「おまえ〜〜どこへ行ってたんだ?心配してたぞぉ〜。良かったな生きてて。ちゃんと家に帰れよ」
アンカーロープから外してあげると、深場の方へ消えて行った。
浮上・・・空気のある世界へ帰ってきた。これがガイドのホッとした時間だ。

こんな楽しいダイビングは久しぶりだった。
ピグミーには今まで何度もフラれ続けてきただけに、今日は最愛の人にプロポーズして「OK」をもらった時のような気分がした。
ルンルン♪




これからもダイビングを通してイロイロな方に自然環境や水中のすばらしさをお伝えできるよう頑張ります!

私と一緒にダイビングしてみたい方、ダイビングをしているけど面白くないなぁ〜という方、機会があったら是非一緒に潜りましょう! お待ちしております。

 

グリートダイバーズ 福田

 

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