西表島ツアー



photo事の始まりは 昨年の忘年会にさかのぼる。
ゲストの一人が「大きなサカナを見てみたい。それもリーズナブルに!」
グリートダイバーズ:オーナー福田氏は考えた。
石垣島の石崎マンタスクランブルか?西表の鹿の川マンタか?
西表なら旧友でスーパーガイドの矢野氏がいる。これに決定!
スーパーガイド・・・南から挙げると「西表の矢野氏」 「久米の川本氏」 「鹿児島の出羽氏」・・・photo
矢野氏は写真集『西表の魚たち(平凡社)』を著書しており 決定的瞬間を捉えた写真は
水中写真を撮る者にとって 憧れの的である。
西表島・・・あえて「いるもて」と読もう。
最南端の島の一つで 石垣島に隣接し 晴れた日には台湾の山々が望める。
黒潮は台湾東岸をとおり石垣・西表にぶち当たり 豊かな海の幸と険しい海岸線を形成する。
いやがうえでも期待が高まるものだ。


4泊5日のダイブツアー・・・集まったのは野郎ばかりの6人衆。
皆口々に「華が居ない」だの「男臭い」だの言っている。
やがて彼らは 煌びやかなサカナ達に恋するとは この時点で予想もしていない。
では紹介。
富永氏・・・若者のお手本にしたいチャレンジ精神の持ち主。細い体からは想像出来ないバイタリティ。
町元氏・・・のんびりダイブ好き。広角と透明度をこよなく愛す。独身。
ひばり野氏・・・ドロップオフが大好き。流れ出すと俄然張り切る。独身。
梅田氏(2日目から合流)・・・広角写真大好き。被写体へのこだわりと忍耐力はすごい。
漆山氏(2日目から合流)・・・マイペースながらも確実に被写体を見つけては写真に残す。
私・・・オタハラです。ビデオを撮らせて頂きました。
では いってきま〜す!



 5月1日(1日目) 
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遅刻する人もなく8:00宮崎空港集合。那覇を経由し石垣空港到着。
昨年は4月27日に沖縄は梅雨入り。今日は晴天。
八重山そばを食べ 石垣港から 西表島行きの高速船に乗る。
40分後 西表島の船浦港到着。10分後に「ダイビングサービス:YANO」のおかみさんが迎えに来てくれて 民宿「きよみ荘」到着。15時。のんびりくつろぎ 近辺をパトロールし16:30より 1Dive目。
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Point:インダビシ西  潜水時間:57分  最大水深:16.4m  透明度:10m

太陽が西に傾き 少し風が冷たい。
エントリーすると白い砂地に ポツポツ根があり 見事に成長したエダサンゴ。
見慣れたデバスズメだが新鮮に見える。
癒し系のポイントだが 人が巻き上げる砂で透明度が悪くなる。皆さん気をつけましょう。
バスケットボールほどのダルマオコゼが ごろんとしていた。不細工な顔に笑い!
「きよみ荘」に帰り さっそくオリオンを飲みながら 今日の感想。
GWで人が多く ポイントもいまいち・・・明日からが思いやられる・・・
(こんな思いは 翌日には吹っ飛ぶとは 思いもしなかったが)
22時 ひつじが手招きしてるので おやすみ。




 5月2日(2日目) 
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朝6時には起きだして 港をパトロール。 すでに汗が滲む。
機材干し場に 派手なビキニが干してあるのに目が行く。
後に見たことを後悔することに・・・田舎の飲み屋に居座るホステスって言えばぴったりのかなり昔のお嬢さんのビキニでした・・・
大型ダイビング専用ボートに乗り切れず 我がグループは瀬渡し船に乗り30ノット以上の高速で40分走る。
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Point:八重目南  潜水時間:52分  最大水深:26.3m  透明度:20〜30m
サンサンと降り注ぐ太陽光で すごい海の色。 マリンブルー?コバルトブルー?
言わせていただきますミスティブルー! 神秘的なブルー!
この水面下にどんな生き物がいるのか?胸がドキドキしてきたぞ!
エントリーすれば サンゴがびっしり付いたケープが続く。
しかし・・・宮崎組はエントリーが早い早い。 私が水底に一番に降りて 皆が降ってくるのを
待つつもりだが 早々に来るので ビデオが追いつかない。
キビナゴの通過後 イソマグロが目の前を通過。 最右翼にいた私はビデオにバッチリ。


photoPoint:アザミ北  潜水時間:66分  最大水深:30.7m  透明度:30m以上
世界1のアザミサンゴのあるポイントだが 透明度とドロップがすばらしい地形ポイント。
ひばり野氏は上に下に満喫。体には悪いヨーヨーだが 今日は許しましょう。満喫してね。
透明度がいいので ついつい深く潜りすぎ。エアーの早い人は ガイドより上をキープしましょう。 紫のハナゴイとオレンジのハナダイが宝石箱のようだ。
しかし・・・YANOに集まるダイバーはエアーが長い! こいつら息してんのか?て思う。案の上 エアー切れ2名を船まで連れて帰り ガレ場のハゼを撮り損なってしまった。「きよみ荘」に帰り 今日のビデオ見ながらオリオンで乾杯。
本日から合流の 梅田氏と漆山氏は 本日3本目に出発。サンセットダイブになりそうだ。




 5月3日(3日目) 

朝6時起床。民宿の他のお客から良き情報ゲット。
カヌー&滝登りツアーは お勧めらしい。富永氏はダイビングを取りやめて カヌーに行くことに。
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Point:バラス東  潜水時間:72分  最大水深:24.6m  透明度:30m以上
港から10分走ったところにあるサンゴ砂が堆積して出来た島「バラス」
台風でも砂が流れない不思議な真っ白い島。 強い紫外線で目がチカチカ。
ケープとテーブルサンゴが美しく 白化やオニヒトデの影響はまったく無い。



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宮崎組は右に
左に動き回るので 
ビデオを撮るに苦労する。
おまけに人が多いので 
探し回って上・下・右・左・前・後。
耳が痛い。
ハタタテハゼのカップルをビデオ撮ってると 皆30m以深まで下っている。
減圧のカウントダウンが始まった者が めいめい上がってくる。
1本目から減圧出しちゃ2本目が辛くなるから気をつけましょうね。
深度20m点の背丈2mのオオウチワに住むガラスハゼSPを写真に撮る。

photoPoint:バラス北  潜水時間:71分  最大水深:17m  透明度:30m以上
船上からもはっきり見えるほど 流れ出した。 水面下ではサカナ達が湧いてるはず。
BCにエアーを入れず 飛び込む/即潜行! 水底で岩にしがみつき ビデオを構えて
ハプニングを待ったが 宮崎組はスムーズに着底。 笑い話が出来ずにザンネン!
コース取りは上流に向かって進み 帰りは流されながら戻る。これセオリーとおり。
町元氏は岩をつたわり確実に前進。無駄が無く◎
ひばり野氏は流れを楽しんで わざとドロップを選んでいる。
でかいカメラとストロボを付けた梅田氏には 抵抗がきつそう。ジェットフィンの効果大。
漆山氏は岩陰を伝い 上手く流れをかわしている。
流れが強くなるほどハナダイの群れが賑やかに舞いだした。


「きよみ荘」到着後 レンタカーを借りて 島内観光に繰り出す。
先ずは『星砂の浜』・・・浜辺に横たわる 白人美女のビキニ姿に 星砂どころじゃない。
さりげなく近づき チラチラ見て満喫。 何をしにきたのやら・・・
次は 水牛で海を渡る有名な『由布島』
夕方で人ッ気なく 閑散としている。おまけに満潮で 
大洪水に見舞われた後のようだ。
電信柱のみ水中に林立している。そんな中 
由布島から 一人首まで水に漬かり こっちにphoto
歩いてきている。 気味悪いので 繋いだ水牛を脅かして退散。
とても有意義でロマンティックな由布島であった。
レンタカーは3時間借りれば 島観光できますよ。

やがて 本日3本目参加の漆山氏と カヌーに行った富永氏が帰ってきた。
梅田氏も昼寝(夕寝)から目覚めて 隣のレストランで石垣牛ステーキを食す。

富永さん ごちそうさまでした!
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 5月4日(4日目) 
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爽快な日の出を見る。
今日は最終ダイブ。早いものだ。

ボートは仲ノ神島を右に見て南に下る。 もしや・・・?







Point:鹿の川 中の瀬  潜水時間:69分  最大水深:23.2m  透明度:20〜30m
矢野氏みずからアンカーを入れ ブリーフィング。 ここは「鹿の川 中の瀬です」
キ○○マが縮みそうであった。
かの有名なマンタポイント。 説明不要。さあ行こう!
3箇所に分かれたクリーニングポイントを エアー消費を抑えて巡回すること50分。
諦めかけたそのとき・・・青いBCを着た矢野氏が 大きく手を振る。
やはりスーパーな人だ。 これだけの人が居ても いの一番で見つけるなんて。


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クリーニング岩の向こう側から 全幅4mほどのマンタはぬ〜っと姿を現した。 またキ○○マが縮んだ。
次の根に先回りした 黄色のフィン女性に驚き Uターン。
その姿は 二度と現れなかった。
仕方がないから ハゼを探した。
上を見るとエアー切れ続出。 我先に船を目指す。 無理も無い。
そうそう 巡回中にアカウミガメをゲット。 最左翼に居たため バッチリとビデオに収め。





photoPoint:舟浮  潜水時間:83分  最大水深:30.9m  透明度:15m
60度傾斜のドロップオフ。底は60mとの事。
ここは スミレナガハナダイが10m深度で見られるとのこと。 深場のサカナなのに。
太陽光で見るスミレナガハナダイは格別綺麗である。しかもでかい!
メスは全身黄色でこれも見ごたえあり。
オキナワベニハゼを追っかけてるうちに ウコンハネガイを見つけ その光にうっとり。
富永氏にも感激してもらった。
浅場に上がり ジョーフィッシュを巧みに操る「YANOマジック」を見せてもらった。
彼の特殊なツンツン棒で ジョーのある部分をナデナデすると 巣穴からうっとりと出てくる。
まさにマジック! しかし・・・ジョーの体はひ弱なんだ。頭でかちって言葉がぴったり。



photo夜 ショップに顔を出しに行く。
20名ほどの客が 真剣な顔で ハゼの背びれの斑点について議論していた。
近寄りがたかった。
3名グループのお嬢さんが 今日の透明度を矢野氏に聞いていた。
「自分が感じた数値を書けばいいよ」・・・合理的であるが それは正解だと感じた。
言われたお嬢さん達は 人一倍成長が早くなると思う。 自分で考えるようになるだろうから。




 5月5日(5日目) 

今日は気象予報士は忙しかったことだろう。
昨日までの晴天は北に移動し 替わって停滞前線が北上してきたからだ。
沖縄・八重山地方は梅雨入り宣言が出された。
海も大荒れ。 石垣帰りの高速船は いつ欠航してもおかしくない海況である。
朝から情報収集に忙しく 11時発が最終とのこと。 以降は欠航。
10:30に最新情報がはいり 猛烈な忙しさでパッキングし 最終船に乗る。
出発2分前に乗船。大波をかぶりつつも無事 石垣到着。
石垣市内を各人ぶらぶらし 適当に買い物し暇つぶし。
石垣発→那覇→宮崎着20:40   ああ・・・疲れた・・・お疲れ様でした。
そうそう 那覇空港内のバナナケーキはお勧めですよ!

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最後に
今回 参加頂きました皆さん ありがとうございました。
また 機会ありましたら 是非ご一緒しましょう。
それから 編集したビデオは 近日皆さんに渡せるよう 準備しておきます。
素人作りですが 良き思い出になると思います。

(記) 田原 敏浩

ps
今回行けなかったふくちゃんです
田原さんご苦労様でしたね お蔭様でお客様も楽しんでいただけたようです。またお願いしますね!
今回もお世話になった国際旅行社 桜井さん、矢野さん、など沢山の方々有難うございました!次回も宜しくお願いします。
ツアー記の中に少し嫌らしい!?表現もありますが僕に免じてお許しください。